SORAIRO MAGAZINE

TAMRONの18-300mmF3.5-6.3を買ってみた!良かったところと微妙なところ

TAMRONの18-300mmF3.5-6.3を買ってみた!良かったところと微妙なところ

TAMRONの18-300mm F3.5-6.3を買ってみました!換算450mmまでカバーできる望遠レンズでチャレンジしてみることにしました。動物園に行ったり物撮りで色々撮影をしたりして気づいた良いところと微妙なところを包み隠さずお伝えします!

TAMRON18-300mmを買ってみて良かった!と思えた良いポイント

さっそくですが、TAMRONの18-300mmを使ってみて感じて良かった!と思ったポイントからご紹介をしていこうかな?と思います。
ちなみに、私が購入したのはフジフィルム用のレンズで、APSC用のレンズなのでフルサイズ換算にすると27-450mmという画角のズームレンズになります。
また、メインのカメラをX-T5・サブカメラをX-E4としているのですが、サイズが大きなレンズになるためX-T5につけて写真や動画を撮るのに使っています。

寄れる!最大撮影倍率が0.5倍でテーブルフォトや物撮りにも活躍

まずはじめに良いポイントとして紹介したいのが「寄れるレンズ」であるという点。
ワイド端で最短撮影距離が15cm・最大撮影倍率が0.5倍、テレ端で99cm・0.25倍という仕様になっています。
グッと寄ることができるので、物撮りで細かいパーツを撮りたい!やテーブルフォトで座りながら大きめに撮りたい!というシーンで活躍してくれます。
花に寄って撮影をした写真35mmで撮っています
こちらの花は32mm(換算48mm)で撮っているのですが、もっと寄ってもピントは合わせることができそうでした。
ただ、そこまで近づくと室内での撮影だったこともあり影になってしまうので、光の当て方には工夫が必要になってくるかと思います。
レンズと被写体の距離
レンズと被写体の距離としてはこのくらい。15cmより近づくことができていそうですが、ワイド端だとピントがあっていても歪みが出てしまったりするので仕様としてこの設定にしているのかもしれません。
この時も35mmくらいで撮っていたはずですが、そのくらいまでズームするとものすごく近づかなければ歪みも大きくは出ていませんでした。

動画を撮影しても気にならないオートフォーカスの音

このレンズでは写真だけでなく動画も撮ってみたのですが、私が撮影した時には動画の音声にAFの音が入ってしまうみたいなことはなく、心配は不要かなと感じました。
もし、撮影環境によって音が出たとしても編集で除去できるくらいの大きさの音になるのではないか?と思います。

幅広い画角をカバーしてくれるフルサイズ換算27-450mmという焦点距離

望遠から広角まで16.6倍という高倍率ズームである点もこのレンズの魅力を語る上では欠かせません。この1本があればどんなシーンでもカバーできるほどのズームレンズですよね。
TAMRON18-300mmをフジフィルムX-T5につけた様子
X-T5につけるとこんな感じ。こうやって写真で見るとまぁ我慢をすれば普段使いでもいけるかな?と思えてしまう...
ただ他のフジフィルムのレンズと比較をすると、やはり大きいサイズなので、その分だけ機動力は落ちてしまうでしょう。
広角側のサイズ感
広角側ではこのサイズ感。長さは125.6mmとなっています。
300mmではこのくらいのサイズ感
テレ端ではぐぐっと伸びてこのくらいのサイズになります。

この性能でこの価格でいいの?と思えるお財布に優しい価格設定

27mmから300mmまでカバーをすることができて、ワイド・テレ端ともに寄ることができて、写真にも動画にも使えるとあり、どうしてもお高いんでしょ?と思ってしまいますよね。
でもこのレンズ10万円を切るんです。小売希望価格で96,800円となっていて、実売では2万円くらい安く購入をすることができるので、お財布にも優しいお得なレンズと言えるでしょう。

不満は0ではありませんでした!TAMRON18-300mmの残念なポイント

高倍率で寄れて動画でも使えてと魅力が詰め込まれたレンズではあるのですが、ちょっと残念だな...というポイントもいくつかありましたので、その点についてもしっかり触れていきます。

AFが迷いに迷うことがある!特に暗所や望遠寄りだと厳しい

まず、AFの性能です。特に暗い場所+望遠寄りでの撮影で感じたのですが、AFが迷いに迷います。
フラミンゴにAFが合ってくれなかった時の写真
以前動物園にカメラを持って行った時の様子を紹介した記事にも掲載したのですが、レンズと被写体の間に柵やガラスがあると特にAFの性能が気になってしまいます。
また、屋内などで暗めの場所+望遠寄りではAFの迷いが顕著に出ます。
これはレンズだけでなくカメラボディのフォーカスの性能にも原因があるかもしれませんが、ちょっと残念なポイントでした。

ズームリングが固めでスムーズでない

そしてズームリングも固めです。レンズが太めということもあり回しづらいというのもあるかもしれませんが、スムーズにズームをすることは難しそうです。
特に動画などの演出で広角から寄っていく様子を撮影したい!という時には三脚を用意できる環境にするなどの配慮が必要かもしれません。

やっぱりちょっと重い!X-T5よりも重くてサイズも大きめ

これは自分がX-T5やX-E4などのコンパクトなサイズ感のカメラにコンパクトなサイズの単焦点レンズをつけて持ち歩くことが多いこともあり感じるのですが、やはり少し重くて大きい印象があります。
やっぱりちょっと重い!X-T5よりも重くてサイズも大きめ
普段使っているレンズやカメラと比較をしても頭ひとつ飛び抜けています。
重量で言うと、620gでX-T5の重量がバッテリー・メモリーカード込みで約557gとカメラ本体よりも60gとちょっと重いですからね。

サードパーティでズームレンズだから?リセールがあまり良くない

また、10万円を切り実売で7-8万円とリーズナブルな価格のレンズではあるのですが、リセール価格がそこまで高くなく下手をすると半額くらいになってしまうというのも微妙なポイントと言えるでしょう。
購入したら売らない!という方には問題ないかと思いますが、使用頻度によっては売却も考える!という方の場合は、あらかじめどのくらいの価格で売却できそうか?を知っておく必要はあるかと思います。

F3.5-6.3と消して明るいレンズとは言えない

また、F値が少し高めの設定になっているのも気になる方はいらっしゃるかもしれません。
ただし自分の場合、F値の低いレンズ例えば35mmF1.4とかを愛用していますが、そのレンズでもF1.4で使うことはほぼほぼなく、開放で撮ってもF2.8くらいまで絞ることが多いのでそこまで気にならないのです。
暗所で撮ることが多い場合などは作例などを見ておくことをオススメします。

TAMRON18-300mmとX-T5での撮影作例

東山動物園で動物を撮影してきました

動物園の写真ではこちらの記事と重複した写真もいくつかありますが、合わせてご覧になられてみてください!
池の中にいた鳥とカメ
まずはこちら。動物園の中にある池にいた鳥とカメを撮影した一枚。鳥ではなくカメの方にピントが合っていそうなのは腕の問題だと思います...
ちょっとブレてしまい高解像とまではいかないのですが、300mm(換算450mm)で撮っています。
スカイビュートレインの入口を示す看板
動物園入口からスカイビュートレインに乗ったのですが、その入口を写した一枚。101mm・F5.6で撮っているのですがボケ感もちょうど良い感じがします。
スカイビュートレインの係の方の背中
こちらもボケがキレイだなぁ!と感じた一枚。時間帯も16時頃で光が優しくなっているというのもありますが、雰囲気が出ている気がします。
屋内にいるコアラを撮影した一枚
こちらは屋内にいたコアラを撮影した一枚。先程デメリットの点でもお伝えした通り、AFが迷いに迷って時間をかけて撮った写真です。
今回は混雑時間を避けて動物園に行ったので問題はなかったのですが、普段であれば人が多く撮影に時間をかけることができないゾーンなので、コアラの写真が撮れていなかったんじゃないかな?と思います。
東山スカイタワーを撮った一枚
こちらは50mm(換算75mm)ほどで撮った一枚。若干ですが周辺減光が出ていました。

テーブルフォトでシュークリームを撮ってみた

テーブルフォトで試しにシュークリームを撮ってみた
こちらはシュークリームをお家でテーブルフォト風に撮ってみた写真です。そこまで寄っての撮影ではないですが、席を立たずに椅子に座ったままで撮ることができます。
テーブルフォトで試しにシュークリームを撮ってみた
幅広い焦点距離をカバーしているレンズなので、画角を調整したり変えたりする時に、体を動かさず手元でズームを回すだけでなのも良いなぁと感じました。

望遠を使って月を撮ってみた

望遠を使って月を撮ってみた
望遠レンズを手に入れたらやりたかったことの一つが月を撮ること。300mmで撮ってこの大きさですが、月のクレーターまで写っていて少し感動。
今回はrawで撮っているので切り抜いたりしても大丈夫そうな解像感でした。jpegならクロップしてズームもできるのでさらに大きく撮れますよ。

フジフィルムのレンズを近接撮影で撮ってみた

最後に寄りの画像を試すために、手元にあるフジフィルムの他のレンズを試し撮りしてみました。
XF18-55 F2.8-4
少しピントが微妙な気もします...F4.5での撮影ですが割とキレイにボケてくれているのではないでしょうか?
XF35mm F1.4
そしてこちらがみんな大好き?XF35mm F1.4です。割と解像感もしっかり感じられる一枚になっているのではないかな?と思います。

TAMRON 18-300mm F3.5-6.3 Xマウントの詳細情報

基本仕様
画角(対角画角) 77°24′–5°30′
レンズ構成 15群19枚
最短撮影距離 0.15 m (WIDE) / 0.99 m (TELE)
最大撮影倍率 1:2 (WIDE) / 1:4 (TELE)
手ブレ補正機構
フィルター径 Φ67 mm
最大径 Φ75.5 mm
長さ 125.8 mm
質量 620 g
絞り羽根 7枚 (円形絞り)**
最小絞り F22–40
標準付属品 花型フード、レンズキャップ
希望小売価格 96,800 円 (税込)
基本仕様はこちらです。手ブレへの対応やフード・レンズキャップもついていてこのお値段なのですごいなぁと思います。

デメリットもあるけど魅力も多いレンズでした

フジフィルムのX-T5用に購入をしてみたTAMRONの高倍率ズームレンズ18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXDというレンズを買ってみたので、作例を交えて紹介をしてみました。
魅力も豊富ですがデメリットもそれなりにあるため、すべての人におすすめできる!という訳ではないですが、色々なシーンで活躍してくれるレンズなのではないかな?と思います。
フジフィルムだけでなくSONYのEマウント用にも販売されたり、NIKONのZマウント用に2025年夏頃に発売予定があるようなので、公式サイトや他の方のレビューをチェックされてみてください!

買ってみて良かったアイテムや行って良かった場所の紹介

TAMRON タムロン 18-300mm F3.5-6.3
A

Akira Tsuboi

Webアプリの開発の仕事をしながら、写真を撮ったりすることを楽しんでいます。買ってみたもの・行ってみたところ・作ってみたものなどやってみて良かったことを中心に「そらまが」を通じて発信中。メインカメラ: Fujifilm X-T5 サブカメラ: Fujifilm X-E4